第1回 ヘザーブラウン風「額縁」
●ハワイノースショア在住の女流画家ヘザー・ブラウンさんが独特の手法で美しい自然を描いた絵は多くの人に注目されています。
●彼女が自分の絵を入れるために選んだのは、彼女の旦那様がハワイの海岸に流れ着いた流木などで作った素朴な額縁です。
今回は、その額縁に似た素朴な雰囲気の額縁を作ります。
展開図
★正確な長さ・角度でのカットと流木のような素朴さを出すのがポイントです。それでは Let’s Charrenge DIY!
SteP.1 材料をカットする
①19mm✖89mm✖3000mmの木材を幅55mmに丸ノコでカットします。
<丸ノコ>
②幅9m深さ5mmの溝(ミゾ)を溝切りでカットします。
※この溝は出来上がった額縁に絵を入れる際に、裏面から塩ビ板1mm、絵1mm、最後にベニヤ
板3mmの順に入れて、絵を塩ビ板とベニヤ板の間に挟んで固定できるようにするものです。
※溝切りがない場合、以下の図のよう幅25mm、厚さ5.5mmの
ベニヤ板を四角くビスでとめれば溝を代用できます。
額縁を表から見たときに絵の前に透明の塩ビ板があるから
絵が汚れたりするのを防げるんだね。
③トリマー(ギンナンビット)で装飾加工します。
※この工程は以下のイラストの赤線部分に装飾を付けるための加工なので飛ばしても問題ありません。
トリマーをお持ちでない方は、ご自分で工夫しても楽しいと思います。
※カットするサイズは、額に入れたい絵よりも縦・横それぞれ2mmずつ大きめにします。
※丸ノコの刃の角度は45度にし、できるだけ丸ノコの位置や刃の角度はそのまま変えずに、材木の向きを変えて切るようにします。材木の向きを変えずに丸ノコの位置や刃の角度を変えて切ると、狂いがでて4本の材料を組み立てた際に接続部分に隙間ができてしまうことがあります。
※卓上スライド丸ノコがない場合、丸ノコと丸ノコガイド定規を使い45度にカットします。
STEP.1では、大工が普段使っている工具を使いましたが、カットするものは家庭にある木工用ののこぎりなどでも切れると思いますのでチャレンジしてみてください。ここでは以下の材料を2本ずつカットしました。赤丸部分をできるだけ正確な45度にするのがポイントです。
すみません。(-_-;) さっきからプロ用の工具ばっかり出てきますが、持っていない人はどうしたらいいんでしょうか?
SteP.2 カットした材料を組み立てる
⑤カットした4本を組み合わせます。錐(キリ)で穴を開け、9mmのダボ錐(キリ)で穴を開け、65丸細ビスを打ち、9mmのダボを埋め込みます。
※二つの材料(縦材と横材)を直角に接続してビス穴を空けるときに図のように接続面がずれてしまうことがあります。
ずれたまま穴を開けると全体が歪んでしまいますので注意してください。
⑥厚さ3mmのラワンベニヤ板と1mmの塩ビ板を、280mm✖357mmにカットしておきます。
※今回は、額に入れる絵の大きさが、278mm×355mmですので、縦横2mmずつ大きめにカットします。
SteP.3 ペイントとエイジング加工
⑦お好みの色に塗装します。
※エイジング加工(サンドペーパーなどで塗料をほどよく削り落とし、何年も使い込んだような風合いにすること)をした後のイメージを考えて色を選ぶといいと思います。
⑧塗料が乾いたら、仕上げ用のサンドペーパーで、何年も使い込んだような風合いになるよう加工(エイジング加工)します。ご自分で完成したときのイメージを思い浮かべながら加工してみてください。
※いわゆるサンドペーパーには、紙やすりと空研ぎやすりがあります。それぞれ1枚40円、70円程度で販売されており、#40~#400の番号(番手)が付いています。番号(番手)の小さいものほど目が粗く、番号が大きくなると目が細かく滑らかな面の仕上げに向いています。紙やすりは研磨剤が落ちやすくサンダーなどで使うと直ぐに使えなくなってしまいますが、柔らかい木材等には適しています。空研ぎやすりには研磨剤と樹脂などもいっしょに塗布されているのでサンダーなどで使っても耐久性があります。出来上がりのイメージによって使い分けてください。
⑨最後に、裏側から塩ビ板、絵、ベニヤ板を乗せ、トンボ、マメカン、紐をつけたたら完成です。
※サイズの小さい絵や写真でも下の中央と右側の写真のように、中央を入れたい写真や絵の大きさより少し小さめにくり抜いた台紙を使えば今回の額縁をもかっこよく使えます。
※ただし台紙が厚すぎると額縁の裏側でベニヤ板が出っ張ってしまい、トンボ(ベニヤ板を止める金具)で止められなくなりますので注意してください。
ご相談・お見積もりは無料です。