日頃、仕事上大変お世話になっている某大手LPガス会社の

御殿場にある保養所の大浴場の脱衣場の天井から雨漏りという事で、

御殿場まで現地調査に行ってきました。

御殿場といえば、御殿場プレミアムアウトレット、富士スピードウェイ、

御殿場高原時之栖、富士御殿場蒸留所などたくさんの有名な観光スポット

があり、都心から日帰りできる距離にあるので人気観光地となっています。

藤沢からも圏央道、新東名が開通して１時間もかからない程で行けるので、

とても身近に感じられる場所になりました。

雨漏りという事で、脱衣場の真上にあたる部分の屋根の上に上がりました。

増築の際に、トイレの窓と換気扇ダクトなどの取り合いによって

屋根の形が※谷樋となってます。

名前の通り谷になっているので、雨漏りのリスクが高い形状の屋根です。

建物の周りは木々に囲まれているので、枯れ葉は勿論たまり、雨水の排水

を塞ぎ、オーバーフローにより野地板に流れ、下の天井に雨漏りしていた様です。

枯れ葉が落ち、たまるたびに管理人さんが屋根に上がり掃除をしてる様ですが、

秋は更に枯れ葉の量が多く、高齢の管理人さんには大変で危険です。

その悪循環を解消できる屋根に作り変えなければなりません。

既存の屋根は※寄棟、※切妻、※片流れ、に※谷樋が入り混じり、

かなり複雑な屋根になっており、頭を悩ませましたが、

この図面の様な形にする事を提案し、着工する事になりました。

まず、桟葺きの谷の部分を束、母屋、垂木と建て切妻屋根を作り

RCの建物の手前に小壁を作り、そこに延長した換気扇ダクトを出しました。

野地板を張り、ルーフィングを敷き切妻屋根が出来ました。

その切妻屋根を作った事によって、北の部分は片流れ屋根となりました。

そして切妻屋根と片流れ屋根の間に新しく※FRP防水仕上げの大きめの谷

を作り、雨水を裏（北）の方に流れる様にしました。

ホースで水がスムーズに流れる事を確認し、完成です。

かなり複雑な屋根になりましたが、雨漏り、枯れ葉の掃除などの

心配も無くなりました。

約１か月間大変な工事でしたが、屋根の上での作業で

富士山が大きく見える絶景ポイントでの贅沢な工事でした。

工事期間中、現場が遠方という事でビジネスホテルに泊まったり、

泊まらず帰ったりと、体力面も工夫しながらの一か月となりました。

帰りの際に足柄サービスエリアEXPASA足柄によく立ち寄りました。

そこでよく買ったのが、ラングドシャ・・はちみつクッキーとバター風味

チョコレートを挟んだクッキーで、サクサクとしたとても美味しいお菓子

です。モンドセレクション３年連続金賞受賞したお菓子です。

※谷樋　　屋根の谷の部分に作る通水路。

※寄棟　　建築物の屋根形式のひとつで、４方向に傾斜する

屋根面をもつものをいう。

※切妻　　２方向に勾配をつけ三角形を形取った屋根。

※片流れ　一枚屋根が一方向に傾斜している屋根。

※FRP防水　　液状の不飽和ポリエステル樹脂に硬化剤を

加えて混合し、この混合物をガラス繊維などの

補強材と組み合わせ一体にした塗膜防水。